IKH - 新知創造学際ハブ

研究用原子炉JRR-3で銅鏡を調べています

中性子即発ガンマ線分析

JRR-3とは、茨城県東海村の日本原子力研究開発機構(JAEA)原子力科学研究所にある研究用原子炉です。ここでは科学実験に使うための中性子線を出すことができます。JRR-3には多数の実験装置がありますが、中性子即発ガンマ線分析という分析手法を使うと、軽元素を含む多元素を非破壊分析できます。即発ガンマ線分析では、資料に中性子線を当て、そこから出るガンマ線を解析することで資料の元素組成を知ることができます。

科学分析の方法について説明を行う男性とそれを聞く複数の人々
即発ガンマ線分析の実験手法について説明を受けているようす

5月12日から13日に、JAEA 原子力科学研究所 物質科学研究センターの大澤 崇人(おおさわ たかひと)さんが、この分析手法を使って、島根大学 法文学部 考古学研究室の岩本 崇(いわもと たかし)准教授から届いた銅鏡と銀貨を測定しました。

測定したいもの以外のものからガンマ線が出ると正確な分析ができないので、水素を含まない物質(テフロンなど)で支えなければなりません。銅鏡は重いので、支えるのに苦心したそうです。また、普段はロボットアームで試料の出し入れをするのですが、今回は手動で出し入れをしました。

実験データは解析中です。どんな結果が出るか、お楽しみに。

人文科学の研究者の方へ

ご自身の研究対象をこの手法で測ってみたいという方は、新知創造学際ハブ推進室までご連絡ください。コーディネーターが相談に応じます。

この手法が有効である場合、新知創造学際ハブ事業を通じて、研究用原子炉JRR-3利用をご紹介します。

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