IKH - 新知創造学際ハブ

芸術と材料科学の融合:3次元形状を有する金属結晶を用いた立体彫刻の創作

本研究は、女子美術大学と結晶作成の専門研究室のメンバーが協働し、材料科学と芸術の新しい融合研究を開拓することを目的として実施されました。材料科学分野において、金属や半導体結晶の凝固・結晶成長過程では材料の微細組織の制御に主眼が置かれ、結晶材料の外形に3次元的形状を持たせる試みは、工業的な利用価値に乏しいため行われてきていませんでした。

今回、この新しい試みにあたり、使用する金属元素の選定、立体構造を有する金属結晶の作製法の考案、作品のデザイン・制作という3つの工程の全てにおいて一から検討されました。加えて、材料の組成や凝固時間を制御することで、多様な3次元構造を有するバルク結晶を作製することが可能となり、金属素材を用いた新しい立体彫刻が完成しました。

制作された作品は、国立新美術館で開催された五美大展や天王洲セントラルタワー・アートホールで開催されたJOSHIBI METAL WORKS 2024に出品されました。その後、東北大学金属材料研究所にて公開されることになりました。

作品名:Connotation and extension of time

制作:松岡 美穂

撮影:末正 真礼生

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