IKH - 新知創造学際ハブ

BUSINESS

本事業について

文化財は、過去の人々の営みの中で生まれ、その時代の暮らしの様子を後世に伝える人類共有の財産です。その文化財の研究では、成分や年代の分析だけでなく、作製手法の解明、復元材料の開発、保存に関する研究など、様々な面で材料科学の視点が大切です。しかし、日進月歩する材料科学の技術を文化財研究者が個別に扱うには限界があり、組織的に連携した従来とは異なる学際コミュニティの形成が重要になっています。

「新知創造学際ハブ」事業では、人文科学系の大学研究所・研究センター・教育施設が扱う時代(地史・歴史)や場所が異なる文化財・自然史材を横糸に、理工系の研究所・研究科が有する多彩な物質・材料技術を縦糸にして、立体的に連携することで、研究テーマの選択から分析・材料創製・保存修復、成果公開、ものづくり展開まで協働可能な一気通貫システム「学際研究システム」を構築します。その基盤として、文化財・自然史材研究とものづくり研究で特色をもつ参画機関が結びつき、中核ハブの東北大学金属材料研究所が整備する材料科学の国際共同利用・共同研究制度などを活用します。この学際研究システムで、新たなニーズの発掘による材料科学技術のさらなる高度化を進めるとともに、人類が脈々と培ってきた材料・物質文化が現代社会に至る道のりを解明し、人文科学と材料科学が融合した学際領域の形成を図ります。また、多様なステークホルダーと協働して次世代人材の育成を行い、豊かな未来社会につながる新たな材料・物質観を共有した学術知の創造(新知創造)を目指します。

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